最初のガソリン自動車は、やっぱりベンツ?!

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ガソリン自動車は、1885年から1886年にかけてドイツのカール・ベンツが、エンジンを改良し車体から設計をしてつくった3輪自動車が最初だとされています。

ガソリンエンジンの開発

エンジンの開発は、イギリスの発明家トーマス・ニューコメン(Thomas Newcomen)が、最初の実用的な蒸気機関を建造してから始まります。蒸気機関が建造されたのは、1710年ごろの事だと言われていますが、その蒸気機関は、外部の熱源を使用する外燃機関と呼ばれているものでした。

このニューコメンの蒸気機関を改良して小型化し実用化できるようにしたのが、教科書に出てくる有名なイギリスの発明家ジェームズ・ワット(James Watt)でした。1765年ごろにはワットの蒸気機関は実用化されていたようです。

1801年に、フランス人フィリップ・ルボンがガスエンジンの特許を取得したのですが、このアイデアが60年の時を経て改良されエンジンが実現されていきます。

1859年~1860年、ベルギー人のエティエンヌ・ルノアールが、フィリップ・ルボンのガスエンジンを改良して最初の内燃機関(燃焼を内部でおこなうエンジン)を開発します。これは2サイクルのエンジンでした。

1876年、ドイツ人のニコラウス・オットーが4つの工程(吸入・圧縮・膨張・排気)を有する4サイクルのエンジンを制作した。
オットーの開発したエンジンは、当時の他のどのエンジンより出力・熱効率が優れている上に静かだったので「オットーのサイレントエンジン」と呼ばれました。このエンジンが自動車に使用できるようにさらに改良がされたのです。

ドイツのエンジニアであるカール・ベンツが、このオットーのエンジンを採用して改良した車を1885年に作ったのがガソリン自動車の最初だとされています。この自動車は「ベンツ・パテント・モトールヴァーゲン」と名付けられました。

同時期の1885年に、かつてオットー社で働いていたとされるゴットリープ・ダイムラーがオットー型の2輪車をつくり特許を得ていたのです。そしてダイムラーも翌年の1886年には4輪の車を制作していました。

当時、カール・ベンツゴットリープ・ダイムラーは、近くにいながら同じ自動車の開発を手掛けていたのに二人には面識がなかったとされています。その二人の会社が、後の1926年に合併してダイムラー・ベンツになったといのですから不思議なものですね。

このように一般的に1885年にガソリン自動車できたと認識されていますが、ドイツでは、ベンツが3輪車の特許(ガソリンを動力とする車両)を取得した1886年がガソリン自動車の誕生した年とされています。

ベンツの妻ベルタの長距離旅行

ベンツが自動車を製造したころのドイツは、車が走れるようなきれいな舗装道路などあるはずもありません。でこぼこ道や坂道などの道悪で車を動かすのも大変な状況だったと推測できます。しかも1893年までは公道を自動車が走ることは許されていなかった。また、当時は、乗り物と言えば馬車であって、車は馬車の馬を驚かす邪魔者でしかなかったようです。

そのようなこともあって、最初のガソリン自動車である「ベンツ・パテント・モトールヴァーゲン」は、なかなか世間から認められなかったのです。

そんな状況を打開したのが、ベンツの妻ベルタ・ベンツだっと言う有名な話があります。1888年の夏のある日の早朝、カールがまだ寝ている間に二人の息子のオイゲン(当時15歳)とリヒャルト(当時13歳)を連れて、マンハイムから親戚のある100㎞近く離れたプフォルツハイムまでの世界初の長距離ドライブを行ったというものです。当時の道路状況と燃料の事を考えると無謀としか言えませんが、到着したプフォルツハイムの人々には称賛されたようです。これ以降、自動車が人々に認識されるようになったのです。

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